2021年11月23日火曜日

妙義山 星穴尾根 11月20~21日



  裏妙義の国民宿舎跡の駐車場で一夜を明かし、夜明け前にテント場を出発。30分余り歩いて、女阪登山口から分かれて星穴岳に続く尾根に取り付く。
 最初は、歩きやすい尾根筋を行くが、P1まで来ると正面に岩場が現れ、右側のコケで滑りそうな岩場に、錆び付いて細くなった鎖が、これまた腐りかけた細引きにぶら下がっている。ルートは、この部分にしか取れないので、ロープで確保し騙しだまし鎖に力をかけないように登る。この尾根はこんな岩場の登りが山頂まで続く。
 P2も右側にルートがあり、同じように登ると細い尾根に出る。尾根の突き当たりは壁になっており、右側に巻けそうではあるが怪しい。左下に踏み跡らしきものがあるので、少し戻りよく見ると細い踏み跡が、小さな左の尾根に続いている。踏み跡が行き詰まると、左へ懸垂下降で下り、P2.3間のコルに上がる。
 P3は、大きな岩峰で尾根筋をかなり登り、左へ斜めに懸垂で下る。降りた所からは、壁を巻くように狭いバンドが続いている。困難さはないが、足下は100m近くの空間である。4人が立っている場所がない。すぐにトップがバンドのトラバースにかかる。バンドが終わると10mほどの斜面になる。落ち葉で足下が見えず、滑って怖い場所であった。尾根に乗ると星穴沢への下降用のスリングが、コルにある立木に残置されていた。
 下降点と下部を確認してから星穴岳を目指して進む。左へ短いトラバースをすれば、山頂直下の尾根へ登ることが出来る10m位の岩場が待っていた。誰もが登り下りをするのか、立木や草付きはすべて落ちてしまい、丸い丸いツルツルの岩がむき出しになっている。右端の狭いクラックをYさんが登るが、底の柔らかい靴で手こずっている。左端にかかっていた、古い古いロープを補助を使い何とか登り切る。後の3人は、上から確保され、古いロープにプル-ジクでアブミを作って乗り切る。
 登り切った尾根からは、3級程度の岩登り約10mで山頂の一角に立つことが出来た。山頂は、南北に細長く3方は、ストンと落ちている。横幅は、写真を撮ろうと橫に並ぼうとするが、2人分しか幅がない狭い山頂であった。記念写真を入れ替わり撮ってから、山頂を後に、懸垂で一気に岩場の下まで降りる。ここからスリップに注意しながら山頂とP3の間のコルまで戻り、40m位の懸垂3回と25mの懸垂1回で安全地帯まで下るが、落ち葉の雪崩で足下が全く見えず、岩の隙間にはまったり悪戦苦闘であった。
 傾斜が緩くなり金洞沢と合流すると右岸に渡り、まもなくすると女坂道と合流する。テント場に戻ると、消防車やパトカーが停車しており、正午頃にもヘリコプターも飛んできたので、聞くとやはり裏妙義で事故があったようだ。
 妙義山は、転倒したり足を踏み抜いたりすれば、転落は免れない山であるため、最後まで気が抜けない怖い山である。

妙高・火打山

 10月9日~10日

メンバー:SY.MH.KN.TK




9日 早朝、燕温泉へ到着し、その足で妙高山燕登山道を登る。温泉の泉源や、岩が鉄分で茶色く染まった滝を眺めながら傾斜の強い歩きにくい道を登る。光善寺池を過ぎ、鎖場を登ると妙高山の最高点に着いた。夜行で走ってきた身に、ここまでは結構辛かった。三角点のある北峰で休憩後、妙高と外輪山の間に付けられた燕新道を下る。登りよりも長く、途中、沢の渡渉ある道を「こんなはずじゃなかったのに…」とブツブツ言いながら下る。途中にある長助池周辺の紅葉がきれいでした。
10日 昨夜、共同浴場へ行きノンビリとしすぎて、笹ヶ峰のテント場についた頃は真っ暗。しかたなく車の中で寝ることにしたが、広くて寝心地はよかった。
 暗い内から歩き出し、夜明けの北アルプスを眺めながら高度を稼ぎ、火打山を目指す。途中からは結構急な登りが続く。歩きにくいトラバース道を行き、高谷池ヒュッテに到着。人が多いのに驚く。この辺り、紅葉はすでに過ぎているというのに…。高谷池、天狗の庭と草紅葉の高層湿原を過ぎ、山頂に到着する。昨日登った妙高、南には高妻山、乙妻山から戸隠山。南西方向には北アルプスが連なっている。昨日は、ガスで見晴らしが今一だったので、この晴天が儲けものだ。
高谷ヒュッテまで戻り、黒沢池ヒュッテを目指す。このコースは、全く人に出会わない。高谷池ヒュッテにはあんなに人がいたのに…。茶臼山を越える辺りから広大な黒沢池湿原が見えてくる。茶色い湿原の縁を赤い紅葉が彩っている。その向こうには妙高の山頂が…何とものどかな風景である。ヒュッテで喉を潤し、湿原に付けられた木道を進む。デコボコも登り下りもない、実に快適な道を、ついつい足早になって進む。
湿原の端から、尾根を巻くトラバース道に入り、朝方登ってきた富士見平に着く。富士見平と言っても樹木が大きくなり、富士山を見ることは出来ない。
 この辺りから下部が、調度紅葉の季節を迎え赤や黄色、薄緑色の葉っぱが、太陽の光に輝いて見える。登りには、暗くて気付かなかった山毛欅の林は、黄色く色づいているが、強い太陽光線で焼けてしまったのか、茶色く変色している部分があるのが残念だった。
今日も共同浴場で、地元の方との話が弾んだ。






北ア 上高地~槍ヶ岳~双六池~ワサビ平

23年 8月4日(金)~6日(日) メンバー:S.F  S.N  T.S  E.M  K.M  M.H  S.Y 4日 平湯からうまく1台のタクシーで上高地入りする。まだ観光客が出ていない時間なのでよく空いていて、気持ちが良い。木洩れ日の中、槍ヶ岳目指して出発。         ...