2022年1月31日月曜日

八ヶ岳小同心 1月22日(日)

メンバー:T.Y T.K R.Y S.Y

 天候が心配されたが、美濃戸の駐車場に着く頃には星空の快晴となる。準備を整え赤岳鉱泉目指して出発。先週、氷っていた道は雪が薄く積もり、滑らず歩きよい。この一週間に、この辺りでも積雪があったようだ。

 明るくなる頃、鉱泉に到着し、装備を装着して大同心稜を登る。何とか続いているトレースを確かめながら登るが、樹林帯を過ぎる辺りから強い風と雪に埋もれ判然としない。追いついてきた単独の方も含めて、交代でラッセルを続ける。

 大同心の基部に着き小同心へのトラバースとなるが、トレースらしきものが所々に判別できるだけで、膝くらいのラッセルが続く。雪が落ち着いておらず緊張を強いられる。

 小同心の取り付きに着いた頃は、予定の時間を少し過ぎており結構疲れもしていたが、ルートを目の前にするとモチベーションが上がってくる??…と言うのも100回以上八ヶ岳に通っているが、小同心クラックと三叉峰ルンゼをまだ登ったことがなく、今日そのひとつを登ると思うとワクワクしてくる。T.Yさんートップで、2パーティーに分けて登る。

1P ぼこぼこの岩が多く難しくはないがランニングビレーが少なく、岩の突起にスリングをかけたりしてランニングを取り、慎重に登る。狭いチムニー状を登る時、ハーケンの支点に掛けられたランニングのカラビナにどうしたことか、ザック左側ショルダーベルト末端の細いテープ部分がカラビナのゲートに入ってしまい外れない。しかたなく狭い場所で片手ずつザックを肩から外し、カラビナを外して事なきを得る。長い登山活動の中で、この時初めて狭い場所を登るときは、ランニングの位置に十分注意するか、カラビナのゲート部分が自分の方に向かないよう掛ける必要があることを学習した。ビレー点手前で一個所手前へ出っ張った個所があり、乗り越えるか、回り込む部分がポイントであったが、上がらない足を無理矢理に押し上げて乗越し、左へ回り込むとペツル3本が埋め込まれたビレー点があった。

2P 右の凹角へ戻り、大まかな岩場を登ると少しオーバーハングしたチムニー状の岩を乗越す。2~3mほどの登りであるが、慎重にアイゼンの爪を置く場所を観察してから取り付かないと、身動きが取れなくなる(右側の壁と、オーバーハングした岩の際に支点がある)。

 オーバーハングを越えると、傾斜も緩くなり2ピッチ目のビレーポイントに着く。ここから簡単な岩場10mほどで横岳に続く雪稜となり、詰めると横岳山頂基部の壁に突き当たる。一部4級弱の部分を約40mロープを伸ばすと山頂に着いた(山頂の標識は、支点として十分な強度がある)。

 富士山がキレイに輝き、ダイヤモンド富士を見るために年末に登った竜ヶ岳もよく見える。ここからは南へ赤岳、北へ硫黄岳へと縦走路が続いているが、強くなってきた風に向かって北へ硫黄岳経由で下山する。時刻は3時を過ぎているにもかかわらず、硫黄岳目指して登ってくる人が絶えない。聞くと、夕焼けの八ヶ岳連峰や南・中央アルプスを撮影するために登るとのこと。よい写真を撮ろうと思えば、それを目的に登る人がいるんだなぁと、改めて感心した。

 夕闇迫る駐車場に着き、高速のPAで夕食を摂り車中泊を決め込み、翌日のアイスギャラリーに備える。






2022年1月4日火曜日

鈴鹿 藤内壁と藤内小屋  

 2022年1月2~3日 メンバー:R.Y T.Y SY







1月2日、3日と藤内壁でアイスクライミング三昧を楽しもうと出かける。今年は寒く雪も多いので大いに期待して。

1時間余りかけて藤内沢出合まで登るが、どうも氷りのあるルンゼの状態がおかしい。どう見ても氷に厚みが感じられない。それにいつも登られているルンゼに全くラッセルの跡がない。藤内壁常連さんは、この状態では全く登っていないようだ。雪は1m近くあるので、取り付きまで谷を登るのは大変!と思い、ルンゼの上部から氷の状態を偵察するために上から下降することにする。

国見峠まで登ると、変なところから人が登ってくる。聞くと「変なところに誘導されました。」??とのこと。何のことかと国見峠から山頂に続くルートを少し進むと、ワカンを履いた2人と、それに続く3人が、ドンドン小さなピークを目指して登っている。しかしルートが間違っている。我々は正しいルートを行かなければ前尾根の上部に出ることができないので、ラッセル跡を離れ深いラッセルで左に進む。しばらく行くと谷を越える部分でトレースが谷を下っている。「そうか、ここから間違って谷へ誘導されたんか。そらしんどいわ!」と話しながら現れてきた夏道を進み、前尾根上部に移る。先に登っていたワカン組の声が右手の高い尾根から聞こえる。

前尾根を少し下り、αルンゼの詰めから50mの懸垂3回で、ちょうど取り付きまで下降する。途中のF3、F2、F1は、全く氷が発達しておらず、足を蹴り込めばズボッと氷の中に入り込む。こりゃダメだ…何とか登れないことはないが、面白くない。取り付きからは下りのラッセルなのでそんなに苦労はないが、岩の間に落ち込まないよう神経を使う。下りに見た前壁は繋がってはいるがスクリューをねじ込むだけの厚みはないようだ。トップロープなら楽しめるがリード(できなければ面白くない)は無理なようだ。意気消沈しながら宿泊を予約してある藤内小屋に入る。

明けて3日、「どないしょう?」と3人で相談するが、「折角正月だし、小屋の餅つきを手伝おう!」と言うことになり、8時頃から大勢の人と一緒に餅つきと、食べることに精を出す。おかげで新たな出会いもでき、藤内壁が近くなったように感じられた。

今年は、氷が発達する前にたくさんの雪が降り、雪が氷の布団変わりとなって風が当たらないため、大きく発達していない。同じような状況が八ヶ岳でも見られるとのこと。残念!昨年も一昨年も十分な氷の発達が見られなかったが…少し雪が溶けて水が流れ、冷たい風が吹くと2月初め頃には氷るかも知れない…希望的観測!です。  

北ア 上高地~槍ヶ岳~双六池~ワサビ平

23年 8月4日(金)~6日(日) メンバー:S.F  S.N  T.S  E.M  K.M  M.H  S.Y 4日 平湯からうまく1台のタクシーで上高地入りする。まだ観光客が出ていない時間なのでよく空いていて、気持ちが良い。木洩れ日の中、槍ヶ岳目指して出発。         ...