2022年5月25日水曜日

大峰奧駆道 釈迦ヶ岳~八経ヶ岳

 5月22日(日) メンバーL.O K Y 3名

 奧駆を一気に歩くのは時間が必要なので宮仕えにはなかなか難しい。そこで少しずつでも行こうかと、コース上、一番不便ではあるが季節も一番よい21日の夜に京都を出発し、林道旭不動木屋線の途中にある登山口まで入り、仮眠をする。

22日 往復約26㎞、所要時間13時間かかかるらしいので、早朝の5時前に出発する。  登山口が1300mあるので、付近は亜高山帯の様子でブナと笹原が続く。その尾根にバイケイソウがやたらに繁茂している。どうもシカが食べないので増えているみたいである(バイケイソウの群落は、1500から1600m付近まで見られた)。1400m付近で日の出を迎える。ガスで光が散光し、まるでご降臨のようである。昔、奧駆け修行を敢行していた信者さん達が、この日の出を見て「仏様がこの世に下りてきた。」と思ったのも不思議ではない。

 緩い尾根を進み急登を登ると錫杖と大正13年に建立された阿弥陀様が立つ釈迦ヶ岳山頂に着いた。まだガスに覆われた山頂からは、何も見えず早々に先を急ぐ。急坂を下り岩場を過ぎると見晴らしのよい尾根筋を進む。孔雀岳まで来るとガスも上がってきて、これから進むピークがいくつも並んでいるのが見える。仏生ヶ岳に寄り道をするが「この山1800mもあるのか!そらシンドイはずや!」と納得する。仏生ヶ岳を過ぎると左に「七面山」が大きく見える。特にその南壁が深い森の続く大峰の中で、異彩を放っている。ブナと栂の森、笹原と岩壁、昔の行者さん達も見とれただろう。

        七面山に続く尾根を分ける「楊枝ノ森」を過ぎると、正面に明星ヶ岳と八経ヶ岳が見えてくるが、まだ遠い。それでもアップダウンが少なくなり歩きい。自然と周囲の景色に目が行くようにもなる。大台ヶ原から台高山系も見えるようになった。だんだん標高を落としながら遠くに連なる山々の先には、熊野灘が見えるはずであるが、太平洋岸には雲が連なっており、残念ながら見ることはできない。

岩混じりの急な尾根を登ると登山道は、明星ヶ岳の左斜面を巻くようになり、まもなく山頂への分岐に着く。「帰りは、多分パスするだろうから、今登ろう!」と山頂に立つ。山頂は倒木の多い荒れた場所であるが、東方向の見晴らしはよい。

元に道に戻り、八経ヶ岳へ急ぐ。ここまで来るまでほとんど人に出会わなかったが、さすがに大峰のメインストリートは良く踏まれており歩きやすい。それに登っている人も多い。

目的地の八経ヶ岳に着いたが、これからの帰り道を考えるとなんの感激も湧いてこない。「早よ帰ろう!そして風呂に入り、ゆっくりしよう^^;」と元来た道を歩き出す。この頃になるとすっかり青空になり、大峰北部の山上ヶ岳や大普賢岳もよく見える。残念ながら稲村ヶ岳は弥山に隠れてしまい見ることはできない。復路は時間的に余裕もでき、大峰の山々を楽みながら休み休み下山する。途中、釈迦ヶ岳の下りにある水場では、20頭くらいのシカに出会うが、ほとんど逃げようとしないので、写真を撮ったりしてシカと遊ぶ。彼らも水が飲みたかったのかも知れない。

17時過ぎ、駐車場に着くと、我々の車1台しか残っていない。少し離れた林道脇に2台…と言うことは駐車場は満車だったろうに、他の車はもう帰ったのだろうか…こんなもんか?ちょっと寂しくなった。   by kamemaro

追記:結局、お風呂には入れず…遅すぎて全部時間外。道路はウソ?ほど空いているのに、奈良の「王将」は満員で時間待ち…???




2022年5月16日月曜日

佐渡島 金北山

5月13~15日 メンバーcl.T F.H.F.S 5名
 雪もなくなり花が咲き乱れる?佐渡島 金北山へ向かう。
 しかし、京都から降り始めていた雨は島へ着いても本降り。到着が遅いので車中泊と決めていたので、雨に濡れずに快適な夜を過ごす。
14日 一夜開けても雨は、しとしとと降り続いている。出発を少し遅らせて、沢口登山口に着いた頃には、雨具を必要としないくらいになってきた。しかし西風が強くて寒い。
登山道は、人が頻繁に通っているような気配がない。その代わり登り始めてすぐにシラネアオイが姿を見せ、カタクリが咲き終わり、種を付けた茎があちこちに見られる。2週間早ければきれいな開花が見られただろうが、山中にはかなりの量の雪が残っているだろうから、また違った準備が必要となる。
 花は登山口付近でこのような状態なので、高度を上げるに従い色んな花が見られるだろうと、期待しながら高度を上げる。
 700m付近まで来ると雨に濡れた花々が、ブナ林の斜面に広がっている。足下に花は観察できても、山の姿を眺めることはできない。
 1000m付近で残雪が現れ、1100m付近では稜線の東側に残った急な残雪の部分を歩くこともあった。この付近まで来ると、花の開花には早すぎる。
 山頂の神社にお参りし、1/2.5万図にある三角点を探すが見当たらない。「金北山」の標識があるところで写真を撮り、姫ヶ沢登山口(下りは注意)目指してきれいなブナ林を下山する。

参考:
1 6~800m付近の花には、少し遅かった。
2 山頂付近の花が開花するのは、5月末くらいか?その頃には残雪もなくなる。
3 主稜を縦走するなら5月末頃からが適期か?
4 縦走は、金北山からドンデン山に向かう方が楽みたい。
5 時間があれば主稜だけでなく、白瀬登山口から栗ヶ沢登山口まで縦走するとよい。
6 京都から行くには最低2泊3日。夜行で走り、フェリーで佐渡に渡り、公共交通機関を利用してドンデン山に登り、山荘で1泊して縦走する。3日目に帰京できる。
7 早朝に京都を出発すれば、山麓で1泊してタクシーで金北山に登り、途中1泊して縦走する。そうすれば佐渡山脈をほぼ縦走して4日目に帰京できる。
8 どちらも島内は、公共交通機関を利用する方が便利(車は新潟に置く)

                 ヒトリシズカ
                 レンゲツツジ
                  カタクリ
シラネアオイ



 

2022年5月5日木曜日

北ア 鹿島槍~爺ヶ岳

 5月3日~4日(天候 晴 稜線強) 

若い頃よく登った赤岩尾根を40数年ぶりに登り鹿島槍から爺ヶ岳へ、そして近頃、積雪期のルートとして利用されている爺ヶ岳南尾根を下山した。

鹿島・爺ヶ岳の積雪期ルートと言えば北から天狗尾根、東尾根、赤岩尾根、爺ヶ岳東尾根しかしらない私にとって「爺ヶ岳南尾根」は、初耳のルートであった。誰かが登り、ネットに公開すると我も我もと登るものが続き、こんなルートができるのだろう。私達は下山に柏原新道を使う予定をしていたが、斜面に付けられた新道は、まだ積雪が多く通れないと言うことが、登ってからわかった。柏原新道が使えないのなら以前、下山したことのある種池山荘前の沢を直接下った方が早いので、そのようにしようかとも思ったが、爺ヶ岳南峰まで来てみると、ここまで結構な人が登下山に利用しているようだ。「じゃ、下りてみようか?」ということになり、新しいルートとして下山に利用してみた。

まあ、今回の山行は以上のような顛末であったが、登る前に何もかもわかってしまうと面白くないので、登る山の情報は、あまり得ないようにしている。特に真っ赤な線だらけのネット情報は…。

3日の早朝、登山口のある大谷原(「おおたにはら」でなく、「おおたんばら」と言う)に着くと10台余りの車が止まっている。今時、こんな所から登る人も結構いるもんだなぁ、と感心していたが、主稜線までの間で出会った人は、下山して来る2人と追い越された大学生3人パーテーの2組だけ。やはり釣り客が結構多いみたいだ。

新しい林道と新しい堰堤を次々と越えて、最後の堰堤に谷を越える手段として堰堤の中にトンネルが作ってあり、冷たい水に浸からなくてよかった。が、少し遠回りになり赤岩尾根の取り付きが残雪に覆われてわかりにくい。昔の記憶を頼りに小さな尾根に踏み跡を見つけ傾斜の急な道をドンドン登る。少し登ると道は雪に覆われ不明瞭になる。とにかく上へ上へと登るが、急な残雪の下方は、大冷沢の谷底まで続いている。スリップしたら怪我で済まない。一歩ずつ慎重に登るが、こんな谷を見たことがない。40数年前には、登山道の両側を木々が覆っており、ゆったりと登れた。この間に尾根が崩れ、新しい木々が育ってきているのだろうが、下まで見えるとあんまり気持ちのよいものではない。おまけに岩場まで出てくる。年月が経つと、こんなに変わるものか。剱岳八峰、前穂北尾根、五竜岳なども久しぶりに登ってみると、その変化にビックリする。以前は、雪の大地であった高千穂平には、ほとんど雪がなく、窪地にたまった雪の上に小さなテントが一張り張ってあった。昔は雨の後、テント周りの雪が溶け、50㎝くらいの雪の台の上にテントがあったことを覚えている。

後立山の主稜線に出るところは、トラバースと直登ルートがあるが、トラバースの方は、慣れないと難しく、また今までに何件となく事故が起きているので、稜線への直登ルートを登る。記憶では細い尾根にダケカンバなどの灌木がたくさんあったが、今では岩稜がむき出しになり、傾斜の強い一枚の斜面に続く全く気の抜けない尾根になってしまっている。

稜線に出てホッとするまもなく、冷池のテント場目指して下る。コルからテント場まで少しではあるが登りとなる。いつ来ても好きになれない登りだ。

テントを張り終え、早い夕食を摂ってシュラフに入るが、20時過ぎに目が覚めてから、足先が冷たくて寝られたものではない。辛抱できず、ごそごそと起き出してザックの中身を取り出し、代わりに足をザックに入れて寝る。朝まで10回くらい目が覚めたが、なんとか寝ていた時間もあったようで、3時36分に目が覚めたときはホッとした。

相変わらず風の強い稜線を、3時間余りで鹿島槍山頂を往復する。山頂はうかつに立っていると飛ばされそうになる強風。3月か?山頂から滑落し亡くなった女性がおられたが、その時もこんな風だったのだろうか?

早々に山頂を退散してテントを撤収した後、爺ヶ岳を目指す。テント場で今朝登ってきた人に「どっから登ってこられたん?」と聞くと、「冬道です。」「そんな道があるんですか?」「南峰を越えた所から尾根についている道です。」と話すうちに、柏原新道が通れないことを知る…とすると、どこから下りようか?と思案するが、大谷原へは爺岳東尾根が近いし一番いいのだが、種池小屋前の沢も早く下りられるから惹かれる。しかしこんなに雪が少ないと谷筋が出ているだろうし…結局、南峰まで行ってから考えようと??

南峰に着くと、その冬道らしき道がよく見え、結構な人が登り下りしている。「これ下りようか?」と衆議一決、アイゼンを外し、一目散に下山を開始する…が、岩の積み重なったような尾根は、全く歩きにくい。残雪の上に出てからは、快適に飛ばすが、雪が切れたところからは、木の根っこが絡み、所々残雪が残る歩きにくい、なんの面白みもない道。滑ったり転けたりしながら下り続け、やっとの思いで扇沢出合に着いた。この下りが今回の山行中、一番しんどかった。 記者:kamemaro

鹿島槍山頂から北、五竜・白馬方面
テント場から鹿島槍ヶ岳
剱立山連峰
赤岩尾根上部(高千穂平から)



北ア 上高地~槍ヶ岳~双六池~ワサビ平

23年 8月4日(金)~6日(日) メンバー:S.F  S.N  T.S  E.M  K.M  M.H  S.Y 4日 平湯からうまく1台のタクシーで上高地入りする。まだ観光客が出ていない時間なのでよく空いていて、気持ちが良い。木洩れ日の中、槍ヶ岳目指して出発。         ...